『ヤング島耕作』
2012年 11月 05日うーーーん。
30年くらい前の話になるのかな。
バブルが始まったのは、昭和の最後くらいだったかと思うけど、すでにこのころからその予兆はあったのかも。
島耕作は、ふつうのサラリーマンの話のつもりで書き始めたって作者はいっていたけれど、早稲田大学卒業で、大手家電メーカーに就職。やや早めのペースで主任、係長、課長と、出世していくのだから、十分最初からエリートじゃないですか。
そして、当時の電子レンジの値段はなんと、25万円。
@@。
そんなにしたんだッ。
今なら、1万5千円もだせば、普通に使えるものが買えるのに。
たかくてもせいぜい5万円くらい。
それが、25万円。
当時の先端商品だったかもしれないけど。
たかすぎないか?
それによんでると、初芝の社員は、架空手手形を切って、会社のお金を懐に入れたり、重役クラスは、ゴルフに接待、銀座であそんでいたり、高級料亭に行ったり。
レンジの25万円ていうのは、そういうところに行くお金だったとすると、主婦ヤサラリーマンがせっせと節約して貯めたお金が、銀座にながれていたりしたのでしょうか?
レンジの25万は、商品自体の値段じゃなくて、ゴルフや銀座や、料亭に行くお金だっただけ?
そう思うとなんかすごくはらだたしいですよ。一介の主婦としては。
そのあと、直営ショップ販売だった家電は、大型量販店の出現で、だんだん家電の値段は下げられていくんですよね。
実は、大型量販店の出現で、高級品だった家電は、普通の庶民価格となり、基本の技術料、商品価格で、かえるようになったんだなぁと、読んでいてつくづく思いました。
当時私はまだ子供で、家電がいくらだったのか全く知らなかったけど、近くに量販店ができて、いろいろなものが売っていて、楽しいところだったのを覚えています。
大型量販店を悪者と見る見方もありますが、この漫画を読んで、考え方がちょっと変りました。
今現在、多額のマイナスをかかえる大手家電メーカー。
それはなにも、最近の不況のせいとか、中国韓国の進出のせいだけじゃなくて、この当時からあった、大企業だからという甘えや、自分の出世ばかり考えていた内部の社員たちのもつ気質、会社全体の体質にもあったのではないかと、今更ながらにかんがえさせられるものでした。
今のという未来から見ると、とても面白い物語です。
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