映画の記事はネタバレつきです。あしからず。

by civaka

カテゴリ:テレビ・ドラマ( 11 )

剛力彩芽演じる新米刑事の上司の刑事(村上弘明)の行動が変。

ストーカー殺人で死んだ女性の親に土下座して「絶対犯人を見つけます」とかって、
ストーカー殺人なんだから、もう犯人はわかっているのでは。
部下に何の説明もなく、いきなり自分だけ、東京にいっちゃったり、
最後に逮捕した、犯人を殴りつけたり。
いいのか刑事がそんなことして。
こんな変な刑事を尊敬してますという剛力彩芽も変。

ほかの人が検視したところにいきなりやってきて、無理やり自分にも検視をやらせろという、検視官とか。

第一、検視って、いきなり刑事にまで手伝わせたりするとは思えない。
剛力彩芽が手伝わされててヘロヘロ。104.png

松本清張原作にしては、ベタだなーと思うシーンが多くて、変だと思ったけれど、
どうも、原作よりかなり登場人物を増やして、エピソードも増やしたらしい。

もともとは、検視官によって死亡推定時刻が違ってくる。
その時間のずれのせいで、犯人逮捕が難しくなってしまったり、
してしまうらしい。
それが「誤差」ということらしいけれど、
2.3時間もの時刻のずれは、もはやもうそれは、誤差というレベルではないと思う。
こんなに人によって差が出てしまうとしたら、
こんなあいまいな死亡推定時刻が、法廷で、証拠にできるはずがない。
検視ってこんないい加減なものなのか。
物語では、検視のすごさがいろいろ語られているにもかかわらず、
事件を解明にたどり着けられない原因があいまいな死亡推定時刻なのだとしたら、
検視の意味や意義っていったい。

原作がかなり昔のものだとしたら、
現代の法医学は、もっと進んでいるのだろうか。
そのあたりが一番知りたいところである。

物語はそんなあいまいな死亡推定時刻をテーマとしているけれど、
今回のドラマは、村上弘明演じる変な熱血刑事の変な正義感にテーマがずれ込んでしまっている。
まさにこのテーマの「ずれ」こそが、「誤差」そのものじゃないのかと、思う。




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by civaka | 2017-05-14 10:06 | テレビ・ドラマ | Comments(0)
今放送中で、51話くらいまで見たところ。
李氏朝鮮建国の物語なんだけれど、以前みた、『大風水』、『チョン・ドジョン』より、わかりやすいし、面白い。
キャストも一番役柄にあっている感じがする。
まあ、すでに、李氏朝鮮建国ものを二作見て、大体のあらすじを知っているせいもあるのかもしれないけれど、
それでもやっぱり話が分かりやすい。
前二作は、みていても、どうしてこうなるのかとか、なんでこんなことをしているのかとか、
わからない部分が多かったけれど、
「六龍」は、そのあたりがだいぶわかるようになった。

一番謎だったのが、なぜ、サンボン先生があんなにひどいことをされて、死にそうになっているにもかかわらず、
あんなにまで、ポウン先生にこだわるのかだった。
今回納得した。
自分が一番尊敬していて、好きな人だからだ。ポウン先生がすごく偉大な人だから、能力のある人だからというよりは、サンボンにとって、すごく近しい存在であり、師であり、友だからだ。
身内を殺したくなかっただけだ。

この物語では、主要な人物、イ・ソンゲ、イ・バンウォンもまた、自分にとって一番大切な存在を殺さなければならない。
それが、イ・ソンゲにとっては、チェ将軍だったと思う。

そして、6人の主要キャストの中でも、ほぼ主役とおもえるイ・バンウォン(イ・ソンゲの5男・のちの李氏朝鮮第3代王)もまた、物語ラストで、彼のいちばん大切な人を殺さなければならない。
それがたぶん、まさに、サンボン先生(チョンドジョン)なのだろうと思う。

共通するのは、やはり、いちばん好きで近しい存在で、人生の先輩であり、人生の指導者であること。

そして、李氏朝鮮という国もまた、先輩である高麗という国を滅ぼさなければならなかった。

人や国が先に進もうとする時、倒さなければならない相手は、見ず知らずの凶悪な敵ではなく、
一番近くにいる一番好きな尊敬する大先輩であるということらしい。

それにしても、このサンボン先生は相当にすごい。
フランス革命よりかなり前に、議会制民主主義政治に近いような政治制度を作ろうとしたのだから、すごい。
そんな彼でも、王様を作らない世界というのは、さすがに思い及ばなかったらしい。
そういう意味では、国王を殺しちゃったフランス革命もすごい。
にもかかわらず、革命の後結局帝政になっちゃったんじゃしょうがない。

当時それまでずーっといた国王という存在を否定するのは、やっぱり難しいのだ。
今ある常識や価値観を否定するのは、とても難しいのだ。

それでも、国を動かすのは、王ではなく、官僚にしようと考えたサンボン先生はすごく頭のいい人で、
頭が良すぎて、たぶん、周りは、ついていけなかっただろう。

とにかくこのドラマすごい面白い。

あと、15話くらいで終わっちゃうけど。


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by civaka | 2017-05-12 11:13 | テレビ・ドラマ | Comments(0)
私が中学生くらいの時の事件なのだけれど、当時ニュースなんて大して関心のなかった私でも、覚えているほど、大きな事件だった。
長いこと、航空機購入にからむ汚職事件だと思われていた。
けれど、今回の番組では、40年の歳月がへたことで、明らかになって来たことからわかった衝撃の真実が、語られた。
それは、汚職事件のふりをした国家同士の軍事的な策略だった。

アメリカが軍用機を日本に買わせるための大きな計画的事件。
軍用機の購入を隠すために、同時並行で、旅客機を売ることで、旅客機購入がらみの汚職に偽装された、アメリカからの軍用機購入の日本への強制だった。

今、田中角栄が今一度、話題になっていて、すごい人物だったといわれているけれど、
たとえそうだとしても、学歴のない田中があの時代に総理大臣になれたのには、やっぱり裏があったのかもしれない。
歴代の総理大臣は、みんな東大卒で、そして彼らはとてもしたたかで、とても、結束力が高い。
あの時代になぜ自民党内の東大卒の首相候補の彼らが、学歴のない田中角栄を首相にすることを許したのだろうか。

軍用機購入の話は、ハワイで、当時の大統領ニクソンと、田中との間で、初めて行われたとされているけれど、実際には、アメリカからの軍用機の購入の話は、もっと前にあって、でも、それがばれた時のための人身御供として、田中が選ばれたのではないのだろうか。

逮捕されるまで田中がいっさいきずかずにいたのも、
歴代東大卒の中に田中だけが総理になったのも、謎だ。

田中が首相になった途端に、軍用機購入の話がどんどん進んでいくのもタイミングが良すぎて、変な話だ。

田中の受け取ったといわれる汚職の5億円とは別に、いまだに不明の21憶円を懐にいれたのは、田中を人身御供にするべく策略した当時の自民党内の東大卒のトップメンバーたちだったのかもしれない。

番組では、NHKが取材で集めることのできたことだけで、語られているけれど、それらの話をもとに推理していけば、いろいろな闇が想像できそうだ。

日本の防衛は、アメリカ軍によって、なされているけれど、だからと言って、ただで済むわけでもない。
軍用機P3Cの購入のために日本政府が払った金額は、1兆円だそうだけれど、たぶんそれだけでは終わっていないだろう。

今、国民の年金で、アメリカの金融商品ばかりを買っているのだって、
投資によるためのものというより、失敗して損して、年金のためのお金が、アメリカに流れていくのは、国家的策略なんじゃないかと、思っているのは、私だけなんだろうか。

ロッキード事件と変わらない。

アメリカが戦争をしているのは、世界の平和のためじゃなくて、兵器を作る会社をもうけさせるための、計画的策略だ。国家自体が、資本家たちの餌食になって動かされているだけだ。
アメリカの闇は、日本よりさらにもっと深い。




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by civaka | 2016-07-27 12:46 | テレビ・ドラマ | Comments(0)

『岳飛伝』

岳飛伝』は、全69話あり、全部見終わるのが、なかなか大変でした。
といっても、私が見始めたのは、10話あたりから。

中国が、宋の時代に、金の国ができて、それまであった、遼の国を滅ぼし、宋の国にも攻めてくる。
当時の二人の皇帝を連れ去り、さらに、宋を滅ぼそうとやってくる。
中国は、当時生き残っていた第9皇子を新帝として、南宋を起こす。
かくて天才的な、武人の岳飛の出番となるわけである。
戦争がなければ、武人の出番なんてないし。

中国の風水で、北東が鬼門なのも、この方角に、モンゴルや、女真族が住んでいて、いつ攻めてくるかわからなかったからだとか。実際、攻められて、占領されちゃってるし。

主演の岳飛役のホァン・シャオミンがすごくイケメンで、かっこよかった。

でも、この話は、岳飛が、戦場で敵をガンガンやっつけて、勝利する爽快な描写よりも、最後に悲壮の死をとげることになる岳飛の悲劇をことあるごとに暗示させてばかりいるので、結構みていて、イライラハラハラする。

天才的な戦法で、何度となく金を打ち破っていく、戦争の天才なんだけれど、いつも、あと一歩で勝つという時に朝廷から、ストップがかかり、挙句の果て、無実の罪で殺されてしまう。

その岳飛をはめたのが、政治家の秦檜なのですが。

見ていてむかつく、めちゃ立ち回りのうまい、おじさんですが、頭はすごくいいです。

でも、見終わって、つらつら考えてみると、仕方なかったのかなと。

たしかに、攻めてくる金は、敵だけれど、金を倒してしまっても、また、新しい国ができて、新しい戦争が始まるだけ。なぜ、遼や金が中国に攻めてくるかといえば、金の国のあるところは、かなり北で、とにかく寒いのです。それは、金につれさられた皇帝や臣下たちが、掘っ立て小屋で、凍えていて、つらそうにしているのをみているとほんとにわかります。
当然作物もあまりとれなくて、国は貧しい。作物のよくとれる南の暖かい土地がほしいと思うのも無理ないかと。

それで、北宋は、遼に作物の一部を分けてあげることで平和的に暮らしていた。新しくできた金とは、そんな関係にないから、戦争になる。だから、戦って、ある程度南宋が勝っている時に、有利な条件で、話し合いを付けて、戦争にならないようにしたほうがいい。

でも、岳飛は、頭もいいし、教養もあるし、戦争も強いのに、こういう政治的な感覚だけがなぜかない。しゃくし定規に、二人の皇帝を取り返し、金を倒せば、戦争は終わると思っている。なんか、頭が固くて、融通が利かないなあと。

それと、現在皇帝がいるところに、とらわれている以前の皇帝を連れ帰れば、皇位争いで、内紛にもなる。とらわれている二人の皇帝には、かわいそうだけれど、康王にすれば、皇帝二人が帰ってこられては困るはず。そのあたりも、岳飛はまったく考えていないのですね。

そのあげく、最後には、「岳飛を殺してほしい」という金からの和平の条件としての要請で、岳飛は殺されてしまうのですね。

ある意味、日本の源義経に似ているかもしれない。戦争はうまかったけれど、政治感覚がなかったのですね。

いっそ、本当に謀反を起こして、岳飛が、皇帝になって、新しい国を興してしまったらよかったのに。

こんな風に頑固な岳飛ができあがっている背景には、母親の姿勢があるとも思えました。ただ国に忠誠をつくし、国のために働けと。岳飛は、一生懸命国のために働いているつもりだったんだけど、政治感覚がなかったんだなと。

母親としては、ただ、子供を生真面目に、道徳観ばかり仕込んで育ててもだめなのかなあと、考えさせられました。岳飛の家は、農家という設定でしたが、普通の農婦にしては、岳飛の母は、かなりの教養のある人に見えました。平和な時には、農業で暮らしている武家なのでしょうか。

中国では、『三国志』『水滸伝』に並ぶお話だとか。
そして、岳飛もいまだに中国国民に慕われている、孔子、関羽にならぶ、中国の英雄だとか。
いままで、あんまり日本では聞いたことのない名前だったし、今回のドラマもBSでの放送だったので、はたして日本での知名度があがるかどうかは、わからない。

それでもやっぱり、最後の三話くらいは、かわいそうで、見るのがつらかったです。

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by civaka | 2016-04-12 15:55 | テレビ・ドラマ | Comments(0)

『地方紙を買う女』

昨日、テレビアサヒでやっていたのだけど、これと同じ原作のドラマを以前BSでもみたのですね。もっとぢみでしたが、犯人役は、内田有紀だった。
前回の作品も、今回の作品も、松本清張にしては、なんかいろいろと矛盾がおかしくて、設定が変。

前回は、犯人捕まらないし、小説家は、犯人に毒殺されちゃうのですね。たぶん、こちらのほうが原作に近いのだと思うのだけと、今回は、時代設定が現代になっているし、犯人が殺人を行うまでの設定も、結構苦しい。
かなり無理があると思う。
第一、議員秘書の妻が、ホステスなんてやるかなぁ。
しかも、夫の母親の看護のために、妊娠した妻に中絶させるとか、ありえない。
時代設定だって、現代なんだから、妊娠が理由なら、母親は、老人ホームに入れるという方法もあるはず。介護認定をうければいろいろ補助があるのだから、なにも、中絶させてまで、母親の介護が優先されるなんて、どうかんがえても、おかしい。さらに、産んだ後だって、保育所に預けるということもできるはず。
まあ、いろいろとお金かかるけれどね。
そこまでするほど、議員秘書って、議員のために尽くしたりするものなのですかね。
そのあたりは、知らない世界だから、わかりませんが。

昔の話はすぐ、ホステスとか、芸者とか出てくるんだよねえ。
女が話のアクセサリーになってるだけだなぁって思う。

やっぱり、日本のドラマはつまらない。







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by civaka | 2016-03-13 12:06 | テレビ・ドラマ | Comments(0)

『梅ちゃん先生』

前作『カーネーション』の流れでそのままみているんだけど、最近ちょっとつまらない。
だって、女医さんのお話なのに、せっかく開業したはずの梅ちゃん先生の医者としての苦労とか、活躍のシーン゛ほとんどなくて、梅ちゃんの家族のすったもんだの話ばかり。
これじゃ別に主人公が女医である必要はないのでは。

女医だからこその、苦労やエヒソード、女医をしながらだからこその家族との軋轢なんかがないと、主人公に女医さんを持ってきた意味がない気がする。

前作の『カーネーション』も、家族間のすったもんだのエピソードはもちろん入ってたけど、やっぱり主軸となるファッションの仕事の話がちゃんとメインでガンガン進んでいて面白かった。

『梅ちゃん先生』も、最初は、結構おもしろかったし、医者になるためにがんばってるところはおもしろかったんだけど、開業してから、なんだか、話が冗長で、最近なんかわかんなくなってきた。

もう収録は終わっちゃったらしいので、これからシナリオが修正されることはないだろうし、お話ももうすぐおわりなんだけどね。
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by civaka | 2012-09-05 18:28 | テレビ・ドラマ | Comments(0)

『ソンドク女王』

乾流ドラマは、主人公に対立する悪役の女優さんの力量できまる。それを、特にひしひしと感じさせてくれるドラマでした。このドラマのミシルは、素晴らしすぎる。

話の設定では、シルラの政界を40年しきっていたということで、最低でも、60歳のはずなのに、死ぬまであの若若しさ。朝鮮には、よっぽどの秘薬でも、あるんでしょうか。昔の60歳といえば、今の80歳くらいにみえるはず。ありえないーーー。

主役のトンマンを食うほどの存在感。年をとってからの役者を変えるのは、無理かも。何かの拍子に眉をぐりっとあげるあれ。やってみたけど、うまくできません。あの女優さん以外、ミシル役は、変えられないってことですね。


そして、ミシルをやっと倒したと思えば、内部分裂。やはり、敵はいたほうがいいのでしょうか。

でも、「信じる」って大切なことなのですね。昔だったら、こんな道徳くさい、こと、うへって思ってました。でも、ドラマを見ていて、そうなんだなあって、実感しました。

ミシルを倒した後、トンマンのそばに残った二人の男、ユシンと、ピダム。ふたりともねトンマンを愛していたし、忠誠を誓っていたのに、ユシンは、残って、ピダムは、殺されちゃった。

ユシンは、最後の最後まで、女王を信じきったけれど、ピダムは、不安で不安で、信じられなくて、最後は、殺されてしまう。

二人のちがいは、信じたかどうかなんですね。人の不安を作るのは、信じられないからなんだ。よく考えてみれば、ちゃんと、信じていいはずの言葉の数々があるのに、信じられないのは、自分に自信がないから。自分が可愛いから。自分が一番だから。

最後は、相手を信じられるかなんですね。

でも、最終回のピダム。かっこよかったぁ。
トンマンのところまでいきつくために、数々の兵士を倒していくの。強いッンだー。あんなに強いなら、もっと、自分を信じられれば、トンマンのことだって信じられたのにね。


テレビ放送だったから、多分、カットが相当多かったはず。朝の9時半からの再放送だったけど、それでも、とっても、面白くて、毎日楽しみでした。でも、終わっちゃったので、また、あさいちを見ます。
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by civaka | 2012-07-09 09:00 | テレビ・ドラマ | Comments(2)

『波の塔』松本清張

テレビ朝日のドラマです

弱いから悪いことをするんです。」と、検事である主人公小野木のセリフ。
悪い奴ほど、実は弱い

うーん。なるほど。
まあ実際、弱い人ほど、うそついてごまかそうとしたり、するもんね。




親の借金のせいで、結城と結婚させられたヒロイン頼子。結婚当初は、たぶんまだ20代の若さで、運命にも、親にも、夫にも逆らえずにいたのでは。絶対的に強く、彼女の前にたちはだかる夫結城。そして、結婚生活の中で夫の悪行に気づきながら、どうすることもできずにいた頼子。けれど、彼女はある日、検事として生きる絶対的に光の中にいる小野木という男性に出会う。

そして、小野木もまた、頼子という女性に、闇の中にいながら、その闇に染められることなく、自らの中にわずかに光を持ちながら、必死に生きている姿に、心惹かれていく。

小野木は、樹海という太陽の光の届かない所でも、わずかに光って咲いているガラスのような花があるという。それはまさに、彼のみた頼子自身だったのだろう。

夫の悪行を知りながら、なすすべもなく、迷っていた頼子は、小野木との出会いによって、自我をめざめさせていく。

絶対的に強いと思っていた夫結城が実は、弱さゆえに悪に染まっているという、人としての弱さをもつ、実はまさに弱い側にいる人間だったのだと、頼子は気づくのだ。

小野木という光の側の人間と、闇の中にいる夫結城との間で、徐々に光をその身の内に輝かせ始めていく頼子。

夫が弱さゆえに悪行を犯しているのだと気づいた頼子は、「強くなってください。」と夫に言う。
夫のために、自分の見た夫の悪行のすべてを検事側に伝える頼子。その胸には、小野木からもらったペンダントを握りしめながら。それはまさに、光の象徴そのものだからだ。

意に染まぬ結婚とはいえ、それでも、夫婦として過ごしてきたわけで、その夫の悪事を語るというのは、妻として、忍びないものがあったかもしれない。それでも頼子が結城の悪事をすべて語ったのは、夫結城が、正しく裁かれ、そしてその先に、正しく強い人間になってほしいという、願いがあったからなんだと、思う。

強い夫にあらがえずにいた立場から、弱い夫を正しく光の方へ導くという立場に頼子は、その立ち位置を変えていたのだ。

小野木から学んだ光を夫にも、指し示すために。

そして、小野木と自分の関係が、小野木のためにならないという状況に耐えられず、自分の存在が邪魔になると、知った時、頼子は、みずからその命を絶ってしまう。

けれど、青木ヶ原の樹海という闇の中にはいっていってしまったけれど、頼子はけれど、闇に染まることだけはなかったのだろうと思う。

小野木もまた、この事件を通して、頼子との出会いを通して、絶対的な光の立場から、弱い人間に近付き、助けるという弁護士という仕事へと、転身をはかり、少しだけ闇に近づきつつ、その人生を全うする。

ひとは弱い。弱いから、悪いことをする。
けれどそれを、導くのもまた、人なのだと。


原作は、雑誌「女性自身」に連載されたらしいのですが、松本清張としては、女性に向けて描いたわけで。汚職事件を扱ってはいるけれど、社会派ドラマとして書いてあるわけではなく、「本当の女性の美しさとはなにか、女性として、人間として生きるとはどういうことか」を描いてあるんですね。松本清張先生、やっぱりさすがだなと、思わせてくれる作品でした。

ドラマとしては、沢村一樹が、とにかくもういい男で、ドラマの間ずーっと見惚れてました。まさに光の存在そのものって感じ。でも、ヒロイン役の羽田美智子さんがいまいちかなー。できれば、麻生裕未(←TBS版ドラマで頼子役だったらしい)、沢村一樹のとりあわせで、みたかったなーーー。




さて、このヒロインですが、親の借金のために結婚したそうですが、親のために結婚するなんて、まぁ、いまどきの女の人だったら、まずそんなことないと思う。

このドラマの設定が1960年代なのは、ただもうそのためだけだと、思えますね。ドラマの中にそんなに昭和の香りは、感じなかったので、この時代設定は、このためだけ。

本人の意思に関係なく、結婚届けなんかだされたら、今だったら、結婚の不成立を訴え出ると、思うのですが。

親の借金のかたに結婚させられて、そもそもいくら借金していたのかさえ知らないのに、文句も言わずにそのまま結婚してるなんて、女の人が、はたして、1960年代にだって、ここまで理不尽なことにおとなしくなんて、していたかどうか、疑問なんだけどね。

現代の話じゃないし、時代劇でもない。少しだけ昔の、レトロなドラマ。


でもって、台風の中を歩いて山越えなんて、ただのバカとしか思えない展開がちょっとねえ。しかも、帰らなきゃといってるわりに、休んでる山小屋の中で、不倫関係に突き進んでるし。
やっぱり人間て弱いんですね。w

しかも、ヒロインの自殺で話の終わった次の瞬間にヒロインを演じた同じ女優さんが、次回の放送で、おどけた明るいキャラで、予告に出てくるなんて。

テレビ朝日は、いったい何を考えているのか、まったくわからない。
こんなことしてるんだから、テレビ朝日の社員さんも、弱いのかもね。

追記 2017.8月再放送されたので、もう一度見ました。
そして、こんな話だったんだと、つくづく再認識しました。
小野木とたまたま知り合った頼子は、彼が検事だと知り、夫の悪事を告発しようとして、
小野木に何度も連絡を取り、会っていきます。
けれど、どうしても告発できない。やっぱり、ためらってしまうのですね。
そうしているうちに、本当に惹かれあってしまったのですね。

それにしても、頼子の親に借金させたり殺したりしてでも、手に入れたいと、結城に思わせたほどの美女。
これが頼子の設定です。
借金の値段は、当時にして、2000万円。
今でいえば、2憶だとしても不思議じゃない。
しかも、数回会っただけで、小野木もまた、頼子にあっという間に、惚れんでしまいます。
相当いい女です。
その役が羽田美智子では、やっぱり物足らないです。
もっとすごーくきれいな女優さんを使ってほしいですね。

それと、結婚届ですが。頼子は、結城に無理やり籍を勝手に入れられてしまっています。
私が会社勤めだったころ、やっぱり、DVの夫との結婚が、夫の親に勝手に籍を入れられての結婚だといっている人がいました。もちろん、その時はすでに離婚していましたが。

こんなことがあったから、今は、結婚届が出ても、すぐに入籍手続きを取らずに、数日間役所内で保留にしておくようになったのでしょうか。
今は、勝手に籍を入れられるということは、無くなったのかな。



とりあえず、本当に名作でした。


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by civaka | 2012-06-24 00:22 | テレビ・ドラマ | Comments(0)

『雪之丞変化』時代劇

昨日のNHKBSプレミアムでやっていたので、見ました。
2008年の正月番組だったようです。
滝沢秀明くんが一人二役の主演。

このタイトル有名なので、知ってはいたのですが、見たことなくて、どんなお話なのかなと。

みていると、なんか親子関係が今とちがってすごく濃密だなと思いました。親のために自分の人生つぶして、敵打ち。親も親で自分の恨みを果たしてくれって死に際に子供に頼むし。うーん。いまだったら、親のために自分の人生つぶすなんて、やるかなぁ。なにしろ、子供育てても、はたして老後見てくれるのかどうかすら分からない時代。ですからね。親も子供に仇討なんて頼まないかも。
親は親、子供は子供っていう個人主義がもうかなり幅を利かしてるし。

こんなに親子関係の濃密だったのは、江戸時代なのか、この原作、シナリオのかかれた数十年前の時代だからなのか。原作は昭和10年。なるほど、この時代までなら、まだまだ封建社会の風潮も思想も残っていそう。

商人だった両親がだまされて殺された雪の丞。親のかつての罪業のために敵打ちされて騙されて最後は自害してしまう元長崎奉行・土部三斎の娘浪路。

敵役あくまで土部なに、ここまで相手の娘まで巻き込んでも仕方ないのではと、思うんだけど、そのくらい、この当時は、親と子は一緒なのかなと。

ここまで親子関係が濃密だからこそ、昔は、40才くらいで自分の財産と家督を子供に譲って隠居できたのかもしれないとも、思いました。
今じゃ、財産譲ったあと、子供がその財産をどうするかもわからないし、自分の老後をみてもらえる確証もないという時代になっちゃったので、高齢の親は、死ぬまで子供に財産譲ることは、しないですもんね。

もっとも、商人だった親を殺されたっていうことは、継ぐはずだった家と職をだめにされたっていうわけで、子供は家とその職を代々受け継いで子孫に伝えていくべきという価値観の時代なので、それをダメにされたっていうことも仇討の理由となってもいるのでしょうか。
結構な商家だったので、何事もなければ雪の丞は、普通に商家の旦那として裕福で満たされた一生をおくれたはずなので、そういう個人的な自分自身のための恨みもあるわけですよね。


それでも、仇討をはたしたあと雪の丞は、やらなきゃよかったと後悔するんですが。
そのあたりの心情が今一つわかりにくかった。演出不足なのか、演技力不足なのか。何に対して、後悔したのかがね。
自分の仇討のために周りを巻き込んで周りを不幸にしてしまったということでしょうか。
でも、実際に捕まった闇太郎は、もう一人の雪の丞という役割なので、捕まった自分を外側から見るような感じ。そのうえでそんな自分をみて後悔するというわけで。
原作者は、恨みを抱き続けることの無為を語ったのでしようか。



滝山くん。確かに美形なんだけど、それでも男顔なので、女形はなんかに合わないような。
この役を女優さんがやったらどうなるのかな。
いろんな俳優さんで何度も作られている作品。
解釈がいろいろできて、作るたびにおもしろいお話なんですね。


今作は、面白さは今一つでした。原作ならおもしろいのでしょうか。
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by civaka | 2012-03-24 10:03 | テレビ・ドラマ | Comments(0)
何度も、何度も、別れようとした。
でも、どうしても、できなかった。
どんなに遠く離れても、気がつけば、お互いがお互いを求めあってしまう。
無難な選択をしたはずなのに、無難な選択のはずの夫とは、どうしても、心がよりそわない。
無難な人生よりも、自分の心に素直に従う、そんな人生を選ぶべきだったのに。

いつもつい相手をなじったり、自分のいら立ちをぶつけてしまう。
だから、私たちは、あわないんだと、思ってた。
でも、それは違ってた。
好きだからこそ、心の距離が近いからこそ、自分の心を明かしてぶつけていただけで、だからやっぱり一番好きだからこその喧嘩だっただけで。
そんなことに、今更気がついた。
今からじゃ遅いのですか。
でもたぶん、もう、運命にあらがうなんて、無駄なことだ。
これから先にたとえ、修羅があっても、自分のこころに逆らう選択はもうできない。


とりあえず、見始めてみたら、なんだかそのまま見続けてしまって、ヒロインの中山美穂の声や、心が見ている側にすんなりとはいってくるそんな自然なシナリオだったような感じです。
佐藤浩市も、なんだか、男として味がでてきたなあって、思いました。
以前はやたら男らしさだけの俳優であんまり好きじゃなかったのですが、今回のドラマでの佐藤浩市はよかったです。
中山美穂は、おばさんになったなぁ。あいかわらずきれいだけど、ちょっと容色落ちたかも。でも、そのうつくしすぎないところが、主婦でありながら、自分の日常に満たされていない、女性の寂しさをよく醸し出していて、とにかくドラマとしての全体のバランスが、自然な感じでよかったです。

前半は寝台列車の旅番組みたいで、列車で見る夕日や、豪華な展望スィートルーム、レストラン、などなどを見ることができて、トライライトエクスプレスに乗ってみたくなりました。列車の宣伝番組の要素もたっぷりでした。その部分も楽しかった。

世の中の流行や、みんなが選ぶもの、無難なもの、そんな選び方でなく、自分の好きなもの、興味のわくもの、そういうものを基準に人生を選んでいった方がいい。そう思わせるお話でした。
みんなが選ぶ無難なものの中で、広いけど末席にとりあえずいるより、狭くても、自分の好きなものの世界でトップにいることを目指す。そんなほうがいいんじゃないかと、思う。

無難な生き方なんてつまらない。
無難な選択が楽な道とは、かぎらない。


でも今の私の人生ってなぜかすごく無難。ふつうの主婦だしぃ。041.gif

3・20TBS放送でした。
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by civaka | 2012-03-21 09:28 | テレビ・ドラマ | Comments(0)